--- title: "Google Ad Grantsで動的検索広告を使う判断基準" description: "Google Ad Grantsで動的検索広告を使うべきかを、サイト構造、対象ページ、除外設定、検索語句とリンク先、成果計測から判断します。2027年に予定されるAI最大化設定への移行も解説します。" date: 2026-02-06 updated: 2026-02-06 category: "Google Ad Grants" tags: ["動的検索広告", "ページフィード"] official_sources: ["google-ads-dynamic-search-ads-overview", "google-ads-dynamic-search-targets", "google-ads-dynamic-search-create", "google-ads-dynamic-search-exclusions", "google-ads-dynamic-search-report", "google-ads-dynamic-search-tracking", "google-ad-grants-mission-campaigns", "ad-grants-conversion-tracking"] related_articles: ["google-ad-grants-limitations", "google-ad-grants-auction-bidding"] draft: false --- 動的検索広告は、Google Ad Grantsの配信量を増やすために必ず使う機能ではありません。サイト内に広告へ使えるページがあり、その範囲を管理できる場合に検討します。 対象をサイト全体へ広げると、規約や過去のお知らせなど、広告のリンク先にしたくないページが選ばれることがあります。動的に選ばれた見出しとリンク先を確認し続ける担当者も必要です。 採用判断では、最初にサイトの状態と対象URLを確認します。その後で除外設定と成果計測を決めます。キャンペーン作成画面を開く前に、動的に選ばれても困らないページだけを対象にできるか確認します。 ## 動的検索広告はサイト内容から配信対象を決める 動的検索広告では、ウェブページの内容と検索語句が一致したときに広告が表示されます。キーワードを事前に登録する代わりに、Googleがページ内容を使って検索との対応を判断します。 広告見出しとリンク先は動的に生成され、広告主が説明文を入力します。どのページを対象にするかは設定できます。選択肢はサイト内のカテゴリやURLに含まれる文字です。個別URLやページフィードも使えます。 この仕組みは、勝てるキーワードを保証する機能ではありません。サイトに存在しない支援内容や、ページで説明していない行動を補うこともできません。広告へ使えるページを先に用意したうえで、その内容に合う検索を広げる機能として扱います。 ## サイトが広告用データとして使えるか確認する 動的検索広告は、HTMLタイトルと本文が適切で、ページのテーマを判別しやすいサイトに向いています。画像だけで内容を伝えるページや、ログインしなければ本文を読めないページでは機能しにくいとGoogleは説明しています。 対象ページはGoogleBotとAdsBotからクロールでき、正常な200の応答を返す必要があります。403や404になるページ、robots.txtで必要なクローラーを遮断しているページは、広告のリンク先として使えません。 ページタイトルには、団体名だけでなくそのページの支援内容や募集内容を記載します。本文には対象者と提供する内容を記載します。地域と次の行動も明示してください。これらが曖昧なまま動的検索広告を始めても、検索との対応や自動見出しを管理できません。 ## 対象ページと除外ページを先に分ける サイト内のページは、公開されているという理由だけで広告に使えるわけではありません。広告から訪れた人に、そのページだけで必要な情報と次の行動を案内できるかを確認します。 | ページの状態 | 動的検索広告での扱い | 判断理由 | |---|---|---| | 支援内容や参加方法を説明し、申込先がある | 対象候補 | 検索意図と広告後の行動を結び付けられる | | 現在募集中のイベントや相談案内 | 期限を管理して対象候補 | 募集終了後に除外または更新が必要になる | | 活動報告や知識記事 | 個別に判断 | 読後の行動がなく、情報閲覧だけで終わる場合がある | | プライバシーポリシーや利用規約 | 除外 | 広告の入口として設計されたページではない | | サイト内検索、タグ一覧、古い募集 | 除外 | 内容が変動するか、現在の行動先として適さない | | 申込完了や寄付完了ページ | 除外 | 完了前の人へ表示してはいけない | とくに完了ページは、コンバージョン計測には必要でも広告の入口にはできません。サイト全体を対象にする場合は、作成前に除外URLを確認します。カテゴリによる除外は、新しいページが分類される前に配信される場合があるため、必ず除外したいページはURLでも指定します。 ## 最初は管理できるURLだけを対象にする Googleは初めて動的検索広告を使う場合、既存の検索広告でリンク先にしているページから始める方法を案内しています。すでに広告用として確認したページであれば、全ページを一度に対象にするより結果を説明しやすくなります。 対象URLをさらに限定したい場合は、ページフィードを使います。URLへカスタムラベルを付けると、活動分野や成果地点ごとに対象と除外を分けられます。フィードだけを使う設定にする場合は、Googleのインデックスにある他のページが対象へ混ざらないことも確認します。 最初の対象は、一つの活動と同じ成果へつながるページ群に絞ります。相談支援と寄付募集を同じ動的広告グループへ入れると、説明文と成果の意味が異なり、どの組み合わせが良かったか判断しにくくなります。 ページフィードへURLを登録しても配信は保証されません。ページ内容と検索需要に加え、広告品質や入札などの条件を満たしたときに候補になります。 ## 検索語句とリンク先を組み合わせて評価する 動的検索広告では、検索語句だけでなく、実際に選ばれたリンク先を組み合わせて確認します。同じ検索語句でも別のページが選ばれれば、広告後の行動は変わります。 Google広告の動的検索広告レポートでは、検索語句とランディングページの組み合わせを確認できます。掲載結果が低い検索語句は除外キーワードへ、適さないリンク先は除外URLへ追加できます。 検索語句を見つけたからといって、すぐ通常キャンペーンのキーワードへ追加する必要はありません。団体の使命とページ内容に合い、主要なコンバージョンにつながっているかを確認します。検索語句レポートにはプライバシー基準を満たす語句だけが表示されるため、見えている行だけで全配信を説明しないようにします。 ページのタイトルや本文が原因で意図しない検索と一致している場合は、除外だけで終わらせません。ページ自体の情報設計を直すか、動的検索広告の対象から外すかを判断します。 ## 配信量ではなく完了した行動で判断する 動的検索広告で新しい検索へ表示できても、寄付や申込が増えたとは限りません。通常の検索広告と同じ主要なコンバージョンを使い、完了した行動を比較します。 動的に選ばれるリンク先へトラッキングパラメータを付ける場合は、最終ページURLを表す`{lpurl}`を使います。第三者の計測ツールを使う場合も、動的なリンク先を正しく引き継げるかをテストします。 外部の寄付・申込システムへ移動するページでは、リンクのクリックだけを成果にしない方が良いです。可能な範囲で完了まで計測し、システム側の成立記録と照合します。 検索語句とリンク先の組み合わせごとに、表示とクリック、主要な完了を確認します。配信量は増えても完了が生まれない場合は、説明文とリンク先を見直します。検索意図とのずれも確認してください。 ## 2027年の自動移行を前提に管理する 2026年7月21日時点のGoogle広告ヘルプには、動的検索広告を使うキャンペーンが2027年2月からAI最大化設定へ自動的にアップグレードされる予定と記載されています。 そのため、現在の動的検索広告の画面や名称を長期間変わらない前提にしない方が安全です。導入理由と対象URL、除外URLを管理画面の外にも記録しておきます。主要なコンバージョンも記録します。 移行時には、対象にできるページと除外の扱いを再確認します。検索語句とリンク先のレポート、Ad Grantsで利用できる設定も対象です。公式情報と実際の管理画面を見比べてください。現在の手順をそのまま翌年の運用マニュアルにしないでください。 ## 四つの条件がそろった場合に小さく試す 動的検索広告を採用する前に、次の順番で確認します。 1. 広告から案内できるページを選び、各ページのHTMLタイトルと本文、完了までの導線を確認します。 2. 規約、検索結果、古い募集、完了ページなど、広告に使わないURLを除外します。 3. 一つの活動と一つの主要なコンバージョンへ対象を絞り、既存の広告リンク先またはページフィードから始めます。 4. 検索語句とリンク先の組み合わせを定期的に確認する担当者と、継続・除外を判断する日を決めます。 この四つを用意できない場合は、動的検索広告を始める段階ではありません。まず通常の検索広告で、案内するページと検索意図を明確にします。 最初に行うのは、動的広告グループを作ることではありません。現在の検索広告で使っているリンク先を一覧にし、動的に見出しを付けても誤解がなく、完了まで案内できるページだけに印を付けてください。