Google Ad Grantsを利用するには、広告のリンク先として使うウェブサイトがGoogleのポリシーを満たしている必要があります。確認されるのは団体の実在性だけではありません。活動を理解できる独自情報があり、迷わず操作でき、安全に次の行動へ進めることまで含まれます。

審査を通すためだけにページを増やすのではなく、広告を見て初めて訪れた人が判断できるサイトを整えることが重要です。申請前はGoogleが公開している要件を確認します。団体情報と独自コンテンツを整えた後、操作性と安全性を点検します。

ウェブサイトは有効化の前後で役割を持つ

Google for Nonprofitsの承認後、Ad Grantsを有効化するときに団体のウェブサイトを送信します。現行の有効化ガイドでは、HTTPSで保護されたサイトを送信し、紹介動画を確認してから有効化リクエストを出す流れです。

ウェブサイトの品質は、承認時だけの要件ではありません。広告のリンク先として使い始めた後も、検索した内容とページの関連性や利用者の体験が広告品質に関係します。審査用のページと運用後のページを分けて考えず、広告から来た人が活動を理解して行動できる状態を目指します。

公式要件を七つの観点で確認する

Googleのウェブサイトポリシーは、次の観点を示しています。点数やページ数の一律な合格基準は公開されていないため、各項目を満たしているかを実際のページで確認します。

観点申請前に確認すること
ドメインの管理団体がコンテンツ、構造、技術設定を管理できる
独自コンテンツミッションと活動に関する十分な独自情報がある
ミッションと活動誰に何を提供し、どのような成果を目指すかが分かる
操作性ナビゲーション、内部リンク、ボタンが正しく機能する
表示品質読み込みが速く、モバイルでも閲覧・操作できる
安全性サイト全体がHTTPSで、混合コンテンツがない
サイトの目的ミッションが中心で、広告や営利活動が主目的ではない

.orgドメインは必須ではありません。Googleが求めているのはドメインの種類ではなく、団体がサイトを所有し、管理できることです。外部の制作会社へ運用を委託していても、団体が更新や技術設定を管理できる体制を確認しておきます。

活動の全体像をHTMLページで説明する

主要な情報は、ホームや団体概要などのHTMLページで説明します。ミッション・事業・サービス・連絡先にも、それぞれ対応するページを用意します。PDFの事業報告書を掲載していても、それだけに活動説明を依存すると、ページを訪れた人は必要な情報を見つけにくくなります。

トップページの理念だけでは、活動内容まで伝わりません。対象とする課題や支援する相手を示し、具体的な事業と活動地域を説明します。参加や問い合わせの方法も、対応するページで確認できるようにします。法人情報や年次報告書は、団体を理解する材料として見つけやすい場所へ置きます。

ブログやお知らせは、更新本数そのものが合格条件ではありません。Googleは、継続的な活動と訪問者への価値を示す方法としてニュースやリソースの追加を案内しています。期限の切れた募集を放置せず、現在の活動が分かる情報を保つことが大切です。

独自コンテンツは情報量と役割で考える

他団体や行政の説明を転載しただけのページは、団体独自の価値を示せません。同じ社会課題を扱っていても、団体が把握している地域の状況は異なります。支援方法や実績を説明し、相談の流れまで示すことで、訪問者が利用する理由が生まれます。

動画や外部リンクも補助資料として利用できますが、それだけで主要ページを構成しない方がよいです。動画の内容やリンク先で得られる情報を本文で説明し、自サイトだけでも活動の要点を理解できるようにします。「準備中」のページや仮の文章が多い場合は、公開範囲を整理してから申請します。

ナビゲーションと行動導線を実際に操作する

「団体概要」「事業」「問い合わせ」へ、どのページからでも無理なく移動できる構成にします。メニュー名は格好よさよりも内容の予測しやすさを優先し、リンク先と表示名を一致させます。

寄付・相談・ボランティア応募などのボタンは、クリック後まで確認します。外部の寄付システムへ移動する場合も、リンク切れがないかを確かめます。古い募集やエラーページへ着かないことも必要です。フォームは送信テストを行い、担当者が通知を受け取れるところまでを一つの導線として扱います。

モバイル表示と読み込み速度を確認する

パソコンで表示できても、スマートフォンで文字やボタンが重なれば要件を満たせません。主要ページとフォームを実機に近い幅で開きます。横スクロールがなく、文字を読めてボタンを押せることを確認します。

読み込み速度には、画像容量やテーマの設計が影響します。プラグイン・JavaScript・サーバーも確認が必要です。PageSpeed Insightsの結果は改善箇所を探す材料として使い、点数だけを目的にしません。特に広告のリンク先となるページは、最初に必要な説明と行動ボタンが表示されるまでを確認します。

サイト全体をHTTPSで配信し、HTTPへのアクセスはHTTPSへ転送します。ページ自体がHTTPSでも、画像やスクリプトをHTTPで読み込むと混合コンテンツになります。証明書の期限と外部サービスのURLも確認します。

寄付や販売があるサイトは目的を明確にする

寄付募集やミッションに関連する商品の販売があることだけで、Ad Grantsを利用できなくなるわけではありません。ただし、サイトは団体のミッションを中心にし、販売が主目的にならないようにします。財務情報を明確にし、過剰な第三者広告やアフィリエイトへの誘導を避けます。

寄付リンクは、安全な寄付専用ページへ正しく移動する必要があります。寄付額や使途を誤解させない説明を置き、申込み後の問い合わせ先も示します。外部寄付システムを使う場合は、そのドメインでもHTTPSとフォームの動作を確認します。

申請前は第三者の行動で点検する

制作担当者はサイトの場所を知っているため、迷いに気づきにくいものです。申請前に、活動を詳しく知らない人へ「何をする団体か」「誰が利用できるか」「相談や寄付はどこから行うか」を探してもらいます。説明せずに目的のページへ到達できるかを見ると、ナビゲーションと情報不足を発見できます。

確認はトップページだけで終えません。広告で案内したいページから、団体概要・主要事業・問い合わせ・寄付の順に開きます。そのうえでスマートフォン表示とリンクを点検します。フォーム・HTTPS・期限が過ぎた情報も確認します。

不承認後は通知文だけで原因を決めない

ウェブサイトが承認されなかった場合は、通知文に書かれた一項目だけを直して再申請するのではなく、公式ポリシーの全項目を見直します。Googleが挙げる一般的な不承認理由は、独自コンテンツの不足・目的の不明確さ・操作性・速度です。HTTPSや商業活動、モバイルの問題も含まれます。

審査方法や担当者の言語は公開されていません。そのため、「日本語サイトは自動翻訳で審査される」と仮定して見出しを英語へ変える必要はありません。日本語のままでも、団体名とミッションを具体的に示す方が確実です。

活動と連絡先も明記します。修正後は有効化画面の案内に従い、改めて審査を依頼します。