Google Ad Grantsでは、クリックがパソコン(PC)に偏る傾向があります。当社の運用データでは、およそ8割のクリックがPCから発生しています。Googleが公開している固定仕様ではありませんが、アドグランツ全体で見られる傾向です。
PCでクリックされている検索語句には、企業や団体の担当者が業務として調べていると考えられるテーマが含まれます。この層へ活動を知ってもらい、企業連携や講演・研修の相談につなげるのであれば、PCへの偏りを活かした配信戦略を組み立てられます。
端末別のクリック比率を揃えることが目的ではありません。アドグランツで得やすい接点を見極め、モバイルで不足する接点は有料広告やSNSなどで補う方が、施策ごとの役割が明確になります。
アドグランツはクリックがPCに偏る
当社の運用データでは、クリックの約8割がPCから発生しています。特定の月だけに見られる現象ではなく、アドグランツ全体で継続している傾向です。広告の表示位置にも、PCとモバイルで違いがあります。
| 端末 | 当社の運用で確認した表示位置の傾向 | 戦略上の捉え方 |
|---|---|---|
| PC | 有料広告の下部から検索結果1ページ目の後半 | 企業・団体担当者との接点に活かす |
| モバイル | 有料広告の下部から検索結果2ページ目以降 | 不足する接点は別の配信方法でも補う |
表示位置は検索語句や競合状況によって変わります。クリック比率も、すべてのアカウントで同じになるわけではありません。Googleは、アドグランツをPCへ優先して配信する仕組みを公開していません。このため、数値と表示位置は当社の運用で確認した傾向として扱います。
この違いを、単にモバイルで広告が表示されにくい問題として捉える必要はありません。PCで接点を持ちやすい相手と、そこから生まれる成果を先に考えると、アドグランツに任せる役割が見えてきます。
PCで調べる企業・団体担当者との接点を活かす
PCへの配信を活かしやすいのは、組織の担当者が業務として情報を集め、内部で検討してから問い合わせる分野です。企業連携や講演・研修では、相談前に団体の活動や実績を調べることが多く、PCからの情報収集と相性があります。
検索語句から、担当者が知りたい制度や社会課題が見えてくることもあります。その疑問に答えるページから活動内容を知ってもらい、相談窓口へ案内できれば、アドグランツを組織同士の接点として活用できます。
すべてのPC利用者が企業担当者とは限りません。実際にクリックされた検索語句と、その後に届いた相談内容を合わせると、どのような立場の人と接点ができたかを捉えやすくなります。ここまで分かれば、次に用意する情報も具体的になります。
比較検討に必要な情報をホームページに蓄積する
企業や団体の担当者との接点をつくる場合は、一つの広告やランディングページだけで相談まで完結するとは限りません。検索したテーマの説明から、活動内容や協働事例へ進めるサイト全体の導線が必要です。
組織内で検討する担当者には、団体のミッションと具体的な活動を説明する情報が必要です。協働によって何が実現できるかまでホームページで伝われば、広告のクリックを具体的な相談へつなげやすくなります。
PCから閲覧される前提でも、モバイル表示を軽視することはできません。アドグランツのウェブサイトポリシーは、スマートフォンやタブレットでもサイトが正しく表示され、機能することを求めています。企業・団体担当者の比較検討に必要な情報量と、どの端末でも利用できる操作性は分けて考えます。
検索語句を広報のテーマへ戻す
検索語句レポートは、広告を調整するためだけの資料ではありません。検索した人がどの言葉で社会課題や支援方法を探しているかを知れば、広報で次に扱うテーマを考える材料になります。
PCから繰り返しクリックされる検索語句に対して、十分な説明ページがないこともあります。その疑問へ答える記事をホームページに加えれば、検索語句に合う広告のリンク先として使えます。情報発信が増えるほど、広告から案内できる入口も広がります。
Google広告では、検索語句レポートをデバイス別に分割できます。PCからの検索で見つかったテーマを記事や活動報告へ反映し、そのページを新しい広告の入口にすることで、広告から分かった検索ニーズを広報へ戻せます。
モバイルで必要な接点は別の施策で補う
PCへの偏りを活かすことと、モバイルを諦めることは同じではありません。スマートフォンを使う人にも案内を届けたい場合は、アドグランツで得られる掲載機会と、別の施策で補う範囲を分けます。
たとえば、期限のあるイベントや個人向けの申込みをスマートフォンから増やしたい場合でも、競争の強い検索ではアドグランツの掲載機会が足りないことがあります。この状態では、PCの比率を下げるために設定を変えるより、有料検索広告やSNSで不足する接点を補う方が目的に合います。
アドグランツで十分な掲載機会を得られている検索語句に、無理に広告費を追加する必要はありません。別の施策を加える範囲は、目的ごとの検索語句と端末別の結果から判断します。助成枠で届かない部分だけを補う考え方は、Google Ad Grantsと有料広告を使い分ける判断基準で説明しています。
PC偏重は目的ごとの成果で判断する
PCのクリック比率が高いこと自体は、成果でも失敗でもありません。企業連携なら相談から協働に進んだ件数、講演や研修なら実際に成立した依頼まで見ることで、PCから得られた接点を評価できます。
Google広告のコンバージョン数だけでは、問い合わせ後に何が成立したか分かりません。広告で計測した問い合わせ完了と団体側の対応記録を結び付ければ、PCからのクリックが相談や依頼につながったか判断できます。
アドグランツの端末比率を均等にするより、PCで調べる人へ必要な情報を届ける方が重要です。検索語句から見えた疑問を次の情報発信に反映すれば、企業や団体の担当者との接点を増やせます。モバイルで不足する接点だけを別の施策で補うことが、PCへ偏る実態を活かした配信戦略です。